西大和学園中学校2022年算数第3問(2)

平面図形 相似 面積比
 1辺の長さが6cmの正方形ABCDがあります。辺CDのちょうど真ん中の点をE、辺DAのちょうど真ん中の点をFとします。辺BEと辺CFが交わる点をPとします。このとき三角形AFPの面積は[あ]cm2です。また、三角形AFPを辺APを底辺と考えたときの高さは[い]cmです。
西大和学園中学校2022年算数第3問(2)(問題)の図

西大和学園中学校2022年算数第3問(2)(解答・解説)の図
直角三角形がたくさんあるので、角度に記号をつけると、三角形PBCと三角形PCEが相似(相似比はBC:CE=2:1)で、面積比が(2×2):(1×1)=4:1=④:①であることがすぐにわかりますね。
正方形ABCDの半分の面積は(④+①)×2=⑩で、これが三角形PBCの面積と三角形PDAの面積の和にほかなりません(等積変形により確認できます(筑波大学附属駒場中学校2003年算数第1問の解答・解説を参照))。
また、高さの等しい三角形の面積比は底辺の長さの比と一致し、AF:FD=1:1だから、三角形AFPの面積は(⑩-④)×1/(1+1)=③となります。
⑩が6×6×1/2=18cm2に相当するから、三角形AFPの面積は18×③/⑩=27/5cm2となります。
辺ABと辺CFを延長し、延長した線が交わった点をQとします。
三角形QAFと三角形QBCのピラミッド相似(相似比はAF:BC=1:2)に着目すると、QA=ABとなります。
直角三角形PQBを点Aを中心に180度回転した図形を(頭の中で)付け加えると、長方形ができます。
一般に、長方形の2本の対角線の長さは等しく、互いに他を2等分する(2本の対角線は真ん中の点で交わる)から、AP=AB=6cmとなります。
あとは、三角形AFPの面積の逆算をするだけです。
求める高さは27/5×2/6=9/5cmとなります。
なお、東海中学校で同じような問題が出されています(東海中学校2024年算数第4問)。 その問題の解説では異なる解法を紹介しています。
また、一般に、直角三角形の直角のところの頂点から斜辺(直角の向かいの辺)の真ん中の点を結ぶと、その線の長さは斜辺の長さの半分となります(直角三角形が斜辺を直径とする円に内接するからです)。
この知識を知っていれば、ピラミッド相似を作り出した後APの長さがすぐに求められます。

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