洛南高等学校附属中学校2018年算数第4問(3)
- 平面図形 直角三角形の相似
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図の円の半径は5cmです。□にあてはまる数を答えなさい。
下の左側の図のように、3辺の長さの比が3:4:5の直角三角形2個と3辺の長さの比が7:24:25の直角三角形を1個を組み合わせて3辺の長さの比が3:4:5の直角三角形を作り出せます。
このことは、灘中学校(灘中学校2009年算数2日目第5問(この問題は、算数オリンピック委員会の「伝説の算数名問その2」で取り上げられています))や算数オリンピック(算数オリンピック1998年ファイナル第7問)などでも出されている論点なので、最難関中学校の受験生であれば知っている子も多いでしょう。
このことを利用できることに気付けば、頭の中で補助線を引いて6×(1+7/25×2)=6×39/25=234/25というようにほんの数秒で答えを出せます。
ただ、この知識の利用に気付かなければかなり難しい問題となります。
まず、曲線上の端点と円の中心を結びます。
3辺の長さが5cm、5cm、6cmの二等辺三角形が3個登場しますね。
与えられた図形が線対称図形であることに着目し、主に左半分で作業を行います。
上の二等辺三角形を線対称の軸で2つの直角三角形に分けます。 ←この直角三角形が辺の長さの比が3:4:5の直角三角形であることが見抜けるので最初に述べた解法が使えるわけですが、ここでは知らないふりをして解きます(辺の長さの比が3:?:5の直角三角形と考えて解きます)。
直角三角形がたくさん登場するので、角度に記号をつけます。
すると、3個(実際はもっとありますが、必要なものは3個です)の水色の直角三角形が相似(そのうち2個は合同)で、黄色の直角三角形と黄緑色の直角三角形が相似であることが分かります。
大きいほうの水色の直角三角形の1番短い辺の長さは6×3/5=18/5cmとなり、黄色の直角三角形の1番短い辺の長さは5-18/5=7/5cmとなり、黄緑色の直角三角形の1番短い辺の長さは7/5×6/5=42/25cmとなります。
したがって、□は42/25×2+6=234/25となります。