大阪教育大学附属天王寺中学校2011年算数第1問(1)

数の性質 単位分数の和
 次の□の中にあてはまる整数を入れなさい。
①3/11=1/□+1/□
②4/5=1/□+1/□+1/□

□には同じ数を入れることができると解釈できますね。結果的にはありませんが・・・

(解法1)
11÷3=3.・・・だから、3/11に含まれる最も大きい単位分数(分子が1の分数)は1/4です。
3/11-1/4=(12-11)/44=1/44だから、3/11=1/4+1/44となります。
(解法2)
11の約数2個の和で3となるもの、11×2=22の約数2個の和で3×2=6となるもの、11×3=33の約数2個の和で3×3=9となるものはなく、11×4=44の約数2個の和で3×4=12となるものは1+11があるから、3/11=(1+11)/44=1/44+11/44=1/44+1/4となります。
(解法3)
範囲を絞って解きます。
この問題では、上の2つの解法と比べると面倒なだけですが、一番応用性が高い解法です(高校入試問題・大学入試問題を解く際にも通用します)。
3/11=1/(3.・・・)だから、どちらの分数の分母も4以上となります。
また、小さくないほうの分数は、3/11×1/2=3/22=1/(7.・・・)より大きいから、分母は7以下の整数となり、結局、1/4、1/5、1/6、1/7のいずれかとなります。
あとは調べつくすだけです(以下略)。

(解法1)
4/5に含まれる最も大きい単位分数は明らかに1/2ですね。
残り2つの単位分数の和は4/5-1/2=(8-5)/10=3/10となります。
3/10=1/(3.・・・)だから、3/10に含まれる最も大きい単位分数は1/4となります。
3/10-1/4=(6-5)/20=1/20だから、4/5=1/2+1/4+1/20となります。
(解法2)
5の約数3個の和で4となるものはなく、5×2=10の約数3個の和で4×2=8となるものは1+2+5があるから、4/5=(1+2+5)/10=1/10+2/10+5/10=1/10+1/5+1/2となります。
(解法3)
分母の下限が2となることは明らかですね。
3つの分数のうち最大のもの(2つある場合もありえます)は、4/5×1/3=4/15=1/(3.・・・)以上だから、分母は3以下の整数となり、結局、1/2か1/3のいずれかとなります。
(あ)3つの分数のうち最大のものが1/2のとき
残り2つの単位分数の和は4/5-1/2=3/10となります。
3/10=1/(3.・・・)だから、残り2つの単位分数の分母は4以上となります。
また、残り2つの単位分数のうち小さくないほうの分数は、3/10×1/2=3/20=1/(6.・・・)以上だから、分母は6以下の整数となり、結局、1/4か1/5か1/6となります。
3/10-1/4=(6-5)/20=1/20だから、4/5=1/2+1/4+1/20となります。
3/10-1/5=(3-2)/10=1/10だから、4/5=1/2+1/5+1/10となります。
3/10-1/6=(9-5)/30=4/30=2/15だから、この場合はありえません。
(い)3つの分数のうち最大のものが1/3のとき
残り2つの単位分数の和は4/5-1/3=(12-5)/15=7/15となります。
残り2つの単位分数のうち小さくないほうの分数は、7/15×1/2=7/30=1/(4.・・・)以上だから、分母は4以下の整数となり、結局、1/3か1/4となります。
7/15-1/3=(7-5)/15=2/15だから、この場合はありえません。
7/15-1/4=(28-15)/60=13/60だから、この場合はありえません。
したがって、答えは4/5=1/2+1/4+1/20または4/5=1/2+1/5+1/10となります。

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